死活監視の種類と使い分け
Miterl が提供する 5 種類の監視タイプ(HTTP / Keyword / DOM Integrity / Heartbeat / SSL)は、それぞれ「何を守りたいか」によって役割が違います。本記事では各タイプで検知できる障害・できない障害を比較表でまとめ、サイト・バッチ・SEO・SSL のどれを守りたいかから逆引きできるようにしました。
比較表
| 監視タイプ | 何を確認するか | 検知できる障害 | 検知できない障害 | 推奨用途 |
|---|---|---|---|---|
| HTTP | HTTP ステータス・応答時間 | 5xx エラー / タイムアウト / DNS 解決失敗 | 画面表示の崩れ / SEO タグの欠損 | すべての公開サイトの基礎 |
| Keyword | レスポンス本文に特定文字列が含まれるか | DB ダウン時のエラー画面 / 認証失敗画面 / メンテ画面 | 画像・CSS の崩れ | ログイン後の特定文字列が必要なサイト |
| DOM Integrity | title / canonical / og:image / noindex などの SEO タグ | noindex 事故 / OGP 消失 / canonical 切れ | サーバーのダウン(HTTP と併用推奨) | メディア・LP・コーポレートサイト |
| Heartbeat | 指定 URL にバッチ側から定期 ping が来ているか | バッチ停止 / cron 失敗 / ジョブのスタック | サイト本体のダウン(外形監視と併用) | 夜間バッチ / cron / 定期ジョブ |
| SSL | TLS 証明書の有効期限・チェーン健全性 | 証明書の期限切れ間近 / 中間証明書欠損 | コンテンツの中身(HTTP・DOM と併用) | すべての HTTPS サイト(Let's Encrypt 含む) |
タイプ別の詳細
1. HTTP 監視
指定 URL にリクエストを送り、ステータスコードと応答時間を記録します。Miterl では複数拠点(東京 / シンガポール)から同時にチェックすることで、特定地域の障害も検知可能です。
- 推奨間隔: 1〜3 分(Pro プランは 30 秒)
- 推奨用途: 公開サイト全般・API エンドポイント
- よくある誤検知: 一時的なネットワーク輻輳 → リトライ閾値の調整で対応
2. Keyword 監視
レスポンス本文に「必須文字列があるか」「禁止文字列が出ていないか」をチェックします。HTTP 200 が返っていてもエラー画面が表示されているケース(DB ダウン時の Laravel エラー画面など)を検知できます。
- 必須キーワード例: ログイン後の「マイページ」、購入完了画面の「ご注文ありがとうございます」
- 禁止キーワード例: 「Whoops, looks like something went wrong」「Database connection failed」
3. DOM Integrity 監視
HTML をパースして、title / canonical / og:image / noindex / robots などの SEO タグの整合性をチェックします。デプロイ時に「気づかぬうちに noindex が残っていた」「OGP 画像が消えてシェア時にサムネが出ない」といった事故を防ぎます。
- チェック項目: title / description / canonical / og:title / og:image / robots / noindex
- 推奨用途: メディアサイト・LP・コーポレートサイト・ブログ
4. Heartbeat 監視
バッチ処理が完了したタイミングで Miterl 側の URL に ping を打ち、「期待した間隔で ping が来ているか」を逆方向に監視します。サイトの外形監視では検知できない「夜間バッチが落ちた」「cron が止まった」といったジョブ系の障害をカバーします。
- 間隔設定例: 5 分 / 1 時間 / 1 日 / 1 週間
- 猶予時間 (grace period) で誤検知を抑制可能
5. SSL 監視
TLS 証明書の有効期限と中間証明書チェーンを定期的にチェックします。Let's Encrypt の自動更新が止まっていることに気づかず、ある朝突然サイトに鍵マークが出ない——という事故を防ぎます。期限の 30 日前 / 7 日前に通知を出すのが定番設定です。
- 通知タイミング: 期限の 30 日前 / 7 日前 / 期限切れ後
- 対象: ワイルドカード・SAN 含むすべての証明書
使い分けのコツ
パターン A:基本セット(コーポレート / LP / ブログ)
HTTP + DOM Integrity + SSL の 3 段構え。「落ちる」「中身が崩れる」「証明書が切れる」をすべてカバー。
パターン B:EC / 購入導線あり
パターン A に Keyword 監視を追加。決済完了画面に必須キーワード(「ご注文ありがとうございます」など)を仕込み、サイト全体ではなく「お金が動く画面」が壊れたかを検知。
パターン C:SaaS / API バックエンド
HTTP(複数エンドポイント)+ Heartbeat(夜間バッチ / 集計ジョブ)+ SSL の組み合わせ。DOM Integrity は不要。
パターン D:制作会社の保守案件 50〜200 件
案件ごとに HTTP + SSL の 2 点を必ず当て、SEO 重要案件のみ DOM Integrity を追加。Workspace 機能で顧客別に整理し、通知を分担。
よくある質問
Q. 1 つの URL に複数のタイプを当てられる?
可能です。HTTP + DOM Integrity + SSL を同じ URL に当てるのが最も一般的な設定です。
Q. 内部システム(社内ツール)の監視はどれを使う?
外部から到達できない場合は Heartbeat が最適です。サーバーから定期 ping を打つ形なので、ネットワーク制限の影響を受けません。
Q. 通知の重複を防ぐには?
Miterl は同一 URL 上の同時インシデントを 1 件に集約します。通知抑制ルールも設定可能です。
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