UptimeRobotからMiterlへの乗り換えガイド【2026年版】
UptimeRobotから乗り換えを検討しているなら
UptimeRobotは長年にわたり死活監視の定番ツールとして普及してきました。しかし2024年12月から無料プランの商用利用が禁止され、制作会社や受託開発会社がクライアントサイトを監視する用途には有料プランへの移行が必要になりました。これをきっかけに、乗り換え先を探しているチームが増えています。
このガイドでは「なぜ乗り換えるのか」という理由の整理から、Miterlへの具体的な移行手順、機能対比、よくある疑問への回答まで一本通しで解説します。
なぜ今UptimeRobotから乗り換えるのか
商用利用規制の影響
2024年10月に発表(2024年12月1日施行)されたUptimeRobotの規約改定により、無料プランは非商用の個人利用のみに制限されました。受託開発・制作会社・クライアントサイトの監視は有料プランが必須です。
従来「無料で50モニター」が魅力だったUptimeRobotの強みが薄れた結果、有料プランの費用対効果を他ツールと比較する必要が生じました。
日本語・国内チャットツール対応の限界
UptimeRobotの管理画面は英語のみです。国内で主流のChatworkやLINE Worksへの通知は標準サポートされていません。クライアントとの日常コミュニケーションにChatworkを使っている制作会社にとって、障害通知の連携を別途整備する手間が生じます。
マルチクライアント運用の煩雑さ
複数クライアントのサイトを1つのダッシュボードで管理する場合、UptimeRobotにはワークスペース単位の分離機能がありません。モニターのタグ管理に頼ることになり、クライアントごとのレポートや権限管理が煩雑になりがちです。
UptimeRobot vs Miterl 機能比較
| 項目 | UptimeRobot | Miterl |
|---|---|---|
| 無料プランの商用利用 | 不可(2024年12月〜) | 試用目的で利用可 |
| 最短監視間隔 | 60秒(有料) | 60秒 |
| SSL証明書監視 | あり | あり |
| ドメイン有効期限(WHOIS)監視 | あり | あり |
| Slack通知 | あり | あり |
| Chatwork通知 | なし | あり |
| LINE通知 | なし | あり |
| 日本語UI | なし | あり |
| クライアント単位のワークスペース | なし | あり |
| 月次稼働レポート自動生成 | 限定的 | あり |
| ステータスページ(独自ドメイン) | 有料プラン | 有料プラン |
| ホワイトラベル | なし | あり(Standard〜) |
| 障害調査代行 | なし | あり(Pro) |
Miterlが特に差別化できているのは「日本語対応」「Chatwork/LINE通知」「ワークスペース分離」「障害調査代行」の4点です。制作会社が「UptimeRobotからの乗り換え」を検討する文脈では、この4点が決め手になるケースが多いです。
移行手順:UptimeRobotのモニターをMiterlへ移す
ステップ1:UptimeRobotのモニター一覧を書き出す
UptimeRobotのダッシュボードから監視中のURLを確認します。エクスポート機能(CSVダウンロード)でリストを取得しておくと作業がスムーズです。
移行に必要な情報は以下の通りです。
- 監視URL(例:
https://example-client.co.jp) - 監視タイプ(HTTP / キーワード / Ping / SSL など)
- チェック間隔
- 通知先(メールアドレス・Slack URL など)
ステップ2:Miterlにサインアップしアラート通知先を作成する
Miterl に登録 し、まずダッシュボードの「アラート連絡先」から通知先を作成します。アラート連絡先の作成はダッシュボードで行い、作成後にAPIで ID を確認できます。
# 作成済みのアラート連絡先と ID を取得
curl -s https://miterl.com/api/v1/alert-contacts \
-H "Authorization: Bearer YOUR_API_KEY"
返ってきた id を後のモニター作成時に alert_contact_ids として指定します。
ステップ3:クライアント単位でワークスペースを作成する
ダッシュボード左上のワークスペース名をクリック →「新しいワークスペースを作成」でクライアントごとにワークスペースを分けます。
# APIでワークスペースを作成する場合
curl -X POST https://miterl.com/api/v1/workspaces \
-H "Authorization: Bearer YOUR_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{"name": "株式会社サンプル"}'
返ってきた id を次のステップの workspace_id に使います。
ステップ4:モニターを移行する
UptimeRobotで監視していた項目をMiterlのAPIで再作成します。HTTP監視・SSL監視・ドメイン有効期限監視(WHOIS)はそれぞれ独立した type で作成します。
# HTTP 監視を追加
curl -X POST https://miterl.com/api/v1/monitors \
-H "Authorization: Bearer YOUR_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"name": "クライアントA - コーポレートサイト",
"url": "https://example-client.co.jp",
"type": "http",
"interval_seconds": 60,
"workspace_id": 1,
"alert_contact_ids": [1, 2]
}'
# SSL証明書監視を追加(type は "ssl" として独立させる)
curl -X POST https://miterl.com/api/v1/monitors \
-H "Authorization: Bearer YOUR_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"name": "クライアントA - SSL証明書",
"url": "https://example-client.co.jp",
"type": "ssl",
"interval_seconds": 86400,
"ssl_expiry_alert_days": 30,
"workspace_id": 1,
"alert_contact_ids": [2]
}'
# ドメイン有効期限監視を追加(type は "whois")
curl -X POST https://miterl.com/api/v1/monitors \
-H "Authorization: Bearer YOUR_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"name": "クライアントA - ドメイン有効期限",
"url": "https://example-client.co.jp",
"type": "whois",
"interval_seconds": 86400,
"whois_expiry_alert_days": 30,
"workspace_id": 1,
"alert_contact_ids": [1]
}'
複数クライアントが存在する場合は、URLリストをループするシェルスクリプトにまとめると移行作業が効率化されます。詳細な設定方法は Miterl初期設定ガイド を参照してください。
ステップ5:ステータスページを作成する
ダッシュボードで「ステータスページ」を選択し、表示するモニターを選んで公開します。Standard プラン以上では独自ドメイン(例: status.client.co.jp)での公開とホワイトラベル(Powered by 非表示)が利用できます。
ステップ6:UptimeRobotの監視を停止する
Miterlのすべてのモニターが「UP」になり、テストアラートの到達を確認してから、UptimeRobotの監視を停止(一時停止または削除)します。移行後の二重請求を避けるため、UptimeRobotのサブスクリプションはMiterl移行の確認後にキャンセルしてください。
複数サイト一括移行スクリプト例
制作会社で10件以上のサイトを移行する場合は、スクリプト化が現実的です。以下は基本的な雛形です。
#!/bin/bash
API_KEY="YOUR_API_KEY"
WORKSPACE_ID=1
ALERT_IDS="[1,2]"
# 監視対象URLの配列
SITES=(
"https://client-a.co.jp"
"https://client-b.com"
"https://client-c.jp"
)
for URL in "${SITES[@]}"; do
NAME=$(echo $URL | sed 's/https:\/\///' | sed 's/\/.*//')
# HTTP 監視
curl -s -X POST https://miterl.com/api/v1/monitors \
-H "Authorization: Bearer $API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d "{
\"name\": \"$NAME - HTTP\",
\"url\": \"$URL\",
\"type\": \"http\",
\"interval_seconds\": 60,
\"workspace_id\": $WORKSPACE_ID,
\"alert_contact_ids\": $ALERT_IDS
}"
echo "Added HTTP monitor for $URL"
# SSL 監視
curl -s -X POST https://miterl.com/api/v1/monitors \
-H "Authorization: Bearer $API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d "{
\"name\": \"$NAME - SSL\",
\"url\": \"$URL\",
\"type\": \"ssl\",
\"interval_seconds\": 86400,
\"ssl_expiry_alert_days\": 30,
\"workspace_id\": $WORKSPACE_ID,
\"alert_contact_ids\": $ALERT_IDS
}"
echo "Added SSL monitor for $URL"
done
よくある質問(FAQ)
Q. 移行中に監視の空白期間はできますか?
A. UptimeRobotとMiterl両方を並行稼働させながら移行できます。Miterlでモニターを追加しテストアラートの到達を確認してから、UptimeRobot側を停止する手順を踏めば空白期間は発生しません。
Q. UptimeRobotの過去データ(稼働率履歴)は引き継げますか?
A. Miterlで新規移行した場合、過去の稼働率データはMiterl側に存在しません。UptimeRobot側のレポートをCSVやスクリーンショットで保存しておくことをお勧めします。Miterl移行後は、その日から稼働率の蓄積が始まります。
Q. 無料プランで移行テストはできますか?
A. Miterlの無料プランで動作確認が可能です。本番クライアントへの商用利用を開始する前に、社内テスト用のURLで一通りの設定・通知フローを確認してください。
Q. Chatwork通知の設定方法は?
A. ダッシュボードの「アラート連絡先」から「Chatwork」を選択し、ChatworkのBot APIトークンとルームIDを入力して登録します。作成後は他のアラート連絡先と同様にモニターに紐付けてください。
Q. UptimeRobotと料金はどれくらい違いますか?
A. UptimeRobotのSoloプランが月額$9〜(年払い)、TeamプランがS$38〜(年払い)です。Miterlの料金はダッシュボードの料金ページで確認してください。制作会社向けの保守サービスとしての価値を考慮すると、月次レポート自動生成・ホワイトラベル・障害調査代行を含めたトータルコストでの比較がおすすめです。
まとめ
UptimeRobotからMiterlへの移行は、スクリプト化すれば1〜2時間の作業で完了します。特に日本の制作会社にとって、以下の3点が乗り換えの主な動機になります。
- 商用利用コストの最適化 — UptimeRobot有料プランと比較して、機能対比でのコスト見直し
- 国内チャットツール対応 — Chatwork・LINE通知で障害連絡フローを完結
- クライアント管理の効率化 — ワークスペース分離・月次レポート自動生成・ステータスページで保守サービスの質を向上
乗り換えを検討している場合は、まず無料プランで試してみてください。
死活監視ツールの詳細な機能比較は 【2026年版】死活監視ツール比較 も参照してください。保守契約への組み込み方は Web制作会社が死活監視を保守契約に組み込む5つの理由 で解説しています。Miterlの機能詳細はドキュメントで、導入前の疑問はよくある質問にまとめています。